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製品安全評価センター(船舶艤装品研究所)の試験業務


T 型式承認試験


U 環境試験(耐候性、振動衝撃)
  ・・・・・・ 概算試験費用(温度・耐候性/振動・衝撃

V 輸送容器試験


W 火災安全試験
  ・・・・・・・・ 概算試験費用 

X 電気機器の安全性試験

  1. 電気機器の防爆試験
  2. 電気器具の外皮の保護性能試験 ・・・ 概算試験費用

Y 電磁両立性試験


Z 化学分析環境汚染防止分析


[ 材料試験


\ 校正・検定試験(音響、GMDSS, 光学)


T 型式承認試験

 船舶安全法及び海洋汚染防止法に基づく船用品等の型式承認のため、その試験基準に従い次の船用品等の試験を行う。
1. 救命器具 2.消防設備 3.防火材料 4.船灯 5.汽笛・号鐘  6. 航海計器(GMDSS関係を含む) 7.その他


U 環境試験 

1. 耐候性試験

(1) 温湿度試験:床面積が6u及び4uの2台の恒温恒湿室があり、温度調整範囲はいずれも温度―40℃〜+80℃、相対湿度30%〜95%である。SOLAS条約(IMO)関連の救命設備(救命胴衣、イマ−ジョンスーツ等)の場合、温度サイクル試験として65℃×8h保持、-30℃×8h保持のサイクルを10サイクル行う。 また、航海機器等の場合、高低温試験、温度サイクル試験等を行う。 他に小型の低温・恒温・恒湿槽が4台ある。

(2 )塩水噴霧試験:JISZ2371により5%塩水濃度、8h実噴霧、16h放置を3サイクル(72h)行う。火工品、GMDSS海上機器(イーパブ)などの場合これが必要。この装置として大型(50℃まで、1.8m×1.0m×1.8m)と小型(60℃まで、60×60×60cm)とがある。

(3) 促進耐候性:人工太陽と降雨を模したカーボンアーク灯サンシャインウェザーメータと紫外線フェードメータとがある。欧州ではキセノンが一般的である。

2. 振動・衝撃試験

(1) 輸送振動:製品及び梱包の大きさにより試験機を選定する。製品の構造及び梱包は千差万別であり、簡単に規格化できない。実際に起きた故障内容と輸送実態に応じた状態を振動台で再現して対策を講じる。また、製品の耐振動性能(輸送中限界加速度)を確認する試験も実施し、その限界を表示するセンサラベルの条件内で輸送する格別な輸送方法もある。

(2) 使用環境振動試験:JISの振動試験、JG,各船級協会の型式承認試験がこれに相当する。一般的には製品の共振周波数を求め、その周波数で耐振試験を行う。
 例えば、JGのGMDSSの救命設備(EPIRB,双方向無線電話など)の場合掃引試験として、5〜12.5Hz;変位±3.2mm,12.5〜25Hz;変位0.8mm、25〜50Hz;変位0.2mmにて15分の掃引をX,Y,Zについて行い、次いで、共振点での耐振試験を30分行う。また、JGのレーダーなど航海計器は、掃引試験として、2/5〜13.2Hz;変位1mmで、13.2〜100Hz;加速度7m/s2で試験を行い、耐振試験として共振点で2hの試験(共振点なき場合は30Hz、加速度7m/s2で2h)を行い、後に作動試験を行う。
船級協会では概ね、2〜13.2Hz;変位±1mm,13.2〜80/100Hz;加速度7.0m/s2で掃引試験(3方向)を行い、また、共振周波数又は30/50Hz以上で1.5h×3方向の耐振試験を行う。特殊品では変位±1.6mm,加速度39.0m/s2で2h耐振試験。
また、掃引周波数耐振試験、ランダム振動試験なども開発され、航空、自動車ではこの試験法が採用され今後発展するものと思われる。

(3) 耐震試験:地震に対する試験で、地震の卓越周波数の範囲内に製品の共振周波数があるかないか、地震の加速度に耐えられるかどうか確かめられる。試験は、共振周波数検索、共振周波数加振、主要な地震波シミュレート加振などによって行われる。

(4) 衝撃試験:使用時及び輸送時の衝撃を想定した環境試験。一般に、垂直落下式試験機で行う。大型の製品には自由落下式試験機(最大搭載重量200kg、98~980m/s2,10~20ms,半正弦波又は矩形波)を、小型で高衝撃を必要とする製品には空気加速式の小型試験機(最大積載重量90kg、147~19600m/s2,0.6~20ms,半正弦波)を使う。


V 輸送容器試験

1. 国連(UN)勧告等危険物容器試験(中、小)

UN勧告及びSOLAS・IMDGコードに基づいて、各危険物容器について、落下下試験、気密試験、内圧試験、積み重ね試験の構造強度試験が行われる。
また、プラスチック材質の影響評価試験は、収納する危険物と標準物質(酢酸60日浸漬、硝酸45日、灯油20日)と比較試験片を用いて評価する。

2. JIS等容器性能試験


W 火災安全試験

 火災試験方法コード(FTP Code)の試験方法、申込書、仕様書の書き方

1. IMO FTPコード パートT〜\ (98年7月発効)

  パートT 不燃性材料試験       A799(19)  ISO1182-1994
     U 発煙性試験、有毒性ガス試験 MSC61(67) ISO5659-2-1994
    V,W 標準火災試験        A754(18) ISO834
     X 表面燃焼性試験(火炎伝播性)A653(16)  ISO5658-2
     Y 一次甲板床張材試験(火炎伝搬性) A687(17)  ISO5658-2
     Z カーテン類の試験      A471(12) ISO6941
     [ 布張家具の試験       A652(16) ISO8191
     \ 寝具類の着火性試験     A688(17) -----

・ このうち、標準火災試験は、防火隔壁、甲板並びに隔壁に取り付ける防火戸、防火窓、電線貫通金物など実物大での1時間に950℃まで加熱する耐火性能試験を行なう。FTPコード、パートV;A754(18)は98年7月から強制適用になり、当センターでは同施設の改造を98年2月に完成した。
・ そのほかの船舶の防火用材料試験として、不燃性、発煙性、燃焼ガスの有毒性、火炎伝播性、一次甲板床張り材、カーテン、家具寝具の燃焼性などの試験を実施している。
・ 以上の試験の装置として、FTPコード関連として、(1)不燃性材料試験機(パートT) (2) ISO発煙性燃焼ガス有毒性試験機(パートU) (3) 標準火災試験装置(パートV,W) (4) 表面燃焼性試験機(パートX) (5) 一次甲板床張材(パートY) (6) カーテン類の耐炎性試験機(パートZ) (7)布張家具火災試験機(パート[) (8)寝具類の着火性試験機(パート\)を完備している。

2. 一般防火試験

その他、スウェ-デン、ノルウエーなどスカンジナビア諸国ルールの火炎伝播性試験機、電線ケーブルの燃焼性試験機(IEC331,332で各船級協会承認のもの)、実大火災試験装置(ISO9705,HSCコードによるもの)、燃焼発熱速度試験機(コーンカロリメータ、 ISO5660,ASTM-E1354)などにより試験を行っている。
また、IMO Circ.677に基づくフレームアレスタ試験装置(高速排気管頭のフラッシュバックテスト)による試験も行っている。


X 電気機器の安全性試験

1. 電気機器の防爆試験

  耐圧防爆構造の試験は、電気機器内部に爆発性ガスを入れてこれに強制的に着火することにより、その容器の強度を確認する「爆発強度試験」と、内部爆発が周囲の爆発性試験ガスに波及しないことを確認する「爆発引火試験」とを行っている。
 また、本質安全防爆構造の試験は、電気回路又は擬似回路を用いて電気火花を発生させ爆発性試験ガスへの点火の有無を確認する「本質安全火花点火試験」と、電気回路内で発生する熱量(表面温度)が爆発性雰囲気の温度等級に相当する最高表面温度を超えないことを確認する「温度試験」とを行っている。
  このため、防爆試験装置(IEC規格)と本質安全火花点火試験装置(IEC規格)とがある。

2. 電気器具の外皮の保護性能試験

  電気器具の外来固形物(手、鋼球、鋼線、粉塵)や水からの保護性能に関する試験で、等級は外来固形物に対して1〜6まで、水に対しては1から8まであり、鋼球、鋼線又は粉塵と、水による試験である。例えば、「IP56」と言うように表示される。5が外来物等級、6が液体に対する等級である。(JIS,IEC)


Y EMC(電磁両立性)試験

電波暗室を使って次のような電気・電子機器の電磁妨害に関する試験を行う。(IEC 61000-4シリーズ、舶用機器指令IEC 60945)
電磁環境における電気・電子機器の耐性を調べる試験として、@静電気放電イミュニティ試験 A放射電磁界イミュニティ試験 Bファーストトランジェント・バーストイミュニティ試験 Cサージイミュニティ試験 D伝導無線周波数妨害イミュニティ試験 E電源故障・短期変動イミュニティ試験 F伝導低周波妨害イミュニティ試験を行う。
また、機器から発生するノイズレベルを調べる試験として、@伝導性エミッション試験 A放射性エミッション試験を行う。
なお、EMC試験は、EC指令によって強制化され、NKなどの自動化機器に適用されてきたが、2002年7月よりSOLAS条約でも強制化された。


Z 化学分析・環境汚染防止分析

油分濃度(油水分離器、油分濃度計、ビルジ用濃度監視装置等の性能試験)、PH,比重などの測定を行う。 油分については、海水中に懸濁する微量の油を測定する特殊な試験で、資料中の油分を有機溶媒で抽出し、赤外分光分析により測定するもので、0.1 ppmから1,000 ppmの範囲の油分が測定できます。  また、近く条約の発効が見込まれることに関連して、船底塗料にトリブチルスズ(TBT)が含まれているかどうかの評価も出来るよう準備を進めている。


[ 材料試験


次の試験機による金属、プラスチック、ゴム、ロープ、FRPなどの材料試験を行う。
万能材料試験機 (1) 1000kN アムスラー (2) 100kNトム、恒温槽付 (3) 50kNトム、シャルピー衝撃試験機、アイゾット衝撃試験機


\ 校正・検定試験

1. 音響試験

音響試験としては、船舶用音響信号器具(汽笛、号鐘、どら、ベル、ブザー等)の特性試験を行っている。これには、無響室(内法寸法幅4.04m、奥行き3m、高さ1.9m、入り口寸法幅1m高さ1.9m、暗騒音レベルは15dB(A)以下)を用いる。その他、無響室は、音響信号器具のみならず、モータ、小型圧縮機等の騒音発生源の測定分析やコンピュータ・オフィス電子機器の騒音測定分析などに利用される。

2.GMDSS機器の性能試験

GMDSS機器については、406MHzEPIRBのテスター及び9GHzレーダトランスポンダのテスターの検定、電界強度の解析のため、GMDSS整備機器検定装置及び電界強度測定器を備えている。

3.光学試験

船灯を始めとして救命設備に関係する自己点火灯、救命艇用キャノピー灯、個人用救命設備である救命胴衣灯などの配光光度は照度計(0.01〜0.05 lxより1000〜9990 lxまで計測可能)を用いて計測する。  また、灯火の色は重要な要素であり、色度はフィルターの分光分布測定または色彩輝度計などにより計測する。非常標識(フォトルミセント式)の輝度なども高感度の色彩輝度計(2度視野での最小表示0.1 mcd/m2)を使用して計測する。

以上


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